レポート
リンク(別窓)
11/24から、上映される映画館はふたつ。シネマ・ツーのaスタジオと、cスタジオです。 前者は「ライブ級の音が楽しめる」スタジオ、後者はは「音の粒を楽しめる」スタジオ。 今回レポートに行ったのはaスタジオでした。ライブ級の音、爆音です。 aスタジオの音響調整の後、cスタジオの音響調整も行ったそうなのですが、夜遅かったために残れませんでした……残念。 このレポートでいは、aスタジオに隠された3つの秘密をご紹介します。 スタジオの秘密1:スタジオの場所 aスタジオは、他のスタジオと離れた場所にひとつぽつんと存在します。 スタジオ同士が近かったり、隣り合っていたりすると、隣のスタジオに音が漏れない程度の音しか出せないそうなのですが、aスタジオはそれを気にしなくてよいのです。 つまり、実際のライブのような「爆音」を流しても大丈夫だという事。 「クイーン ハンガリアン・ラプソディ」を上映するのに最も適しているといっても過言ではないような場所に、このスタジオは存在するのです。 スタジオの秘密2:スタジオの構造 映画館の壁や床を、皆さんは気にしたことがありますか? 壁に穴があいていたり、床がカーペットだったり……想像していただけましたでしょうか。 壁に穴があいていたり、床がカーペットだったりするのは、吸音するためなのだとか。椅子のシートも、音を吸っているそうです。映画館全体で吸音する仕組みになっているのですね。 しかし、aスタジオを見渡すと、壁にぼこぼことした穴が開いていません。床もつるつるです。 aスタジオは、吸音するのが椅子のシートと天井だけなのだそうです。一般的なスタジオよりも、吸音するものが少ないのです。 それを可能としているのが、壁の形でした。よく見ると、壁がまっすぐではなく、斜めになっているのです。三度の傾斜があり、そこをつたって音が上に行き、天井が音を吸う仕組みになっているそうです。 吸音の場所を極力少なくすることによって、会場全体に綺麗な音が響き渡る構造になっているのですね。 スタジオの秘密3:スピーカーの位置 映画館の音って、そもそもどこから流れてくるのでしょう? 周りを見渡すと、壁にスピーカーがついていたりもしますが、前からも当然音が聞こえてきます。この前からの音は、どこから? 正解はスクリーンの後ろ。一般的な映画館は、スクリーンの後ろにスピーカーがあり、スクリーンに開いている小さい穴を通って音が聞こえてくるそうなのです。 しかし、aスタジオは違います。 スピーカーはスクリーンの下と左右に置いてあるのです。スクリーンを通しての音ではなく、スピーカーから直接音が届くため、より綺麗な音が聞こえるそうです。 さらにスピーカーの秘密もあるのですが、それは次の「極上の音響」にて、詳しく記していきたいと思います。 このように、aスタジオにはこだわりの秘密が隠されていました。 ライブを大音量で流すにはうってつけのスタジオです。ライブを流すためにできたスタジオと言っても過言ではない、と私は説明を聞いていて思いました。 スタジオひとつに、様々な工夫がなされていることが分かりました。 映画館に行くたび、そこのスタジオの構造に注目するようになりそうです。